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電子マネーのカードと言えば、どこかユニークなキュラクターなどをモチーフとしているものが多いですよね。その中で、特にかわいいカードを発行しているのがnanacoです。
Nanacoというネーミング自体も非常に可愛いですし、実用性の高い電子マネーとして高く評価されています。では、nanacoは法人としても使用できる電子マネーなのでしょうか?
ここでは、nanacoの特徴や法人向けという観点でのカードスペックなどについて詳しく解説します。
nanacoの特徴
Nanacoという電子マネーについて詳しく解説すると、株式会社セブン&アイ・ホールディングスが日本国内で展開している、非接触型決済方式の電子マネー及びそのイメージキャラクターとなっているキリンのことを指します。よって、カードに描かれたかわいいキリンの名称はnanacoということになります。
株式会社セブン・カードサービスが発行しており、セブン-イレブンを筆頭にセブン&アイ・ホールディングス加盟店で利用することができます。主な利用できる店舗は以下のとおりです。
- セブンイレブン
- デニーズ
- ファミール
- 芝のラーメン屋さん
- パスタランテ
- イズミ
- ゆめタウン
- コカコーラの自動販売機
- イトーヨーカドー
- ヨークベニマル
- ザ・プライス
このように、スーパーマーケット系で対応しているお店が多いのが特徴ですね。また、Suicaのように自動販売機で支払いできるという点も評価できます。
Nanacoでは、電子マネーの他にポイントカード機能を併せ持っていて、プラスチック製でキャッシュカードサイズのカード式のものと、おサイフケータイとして利用するnanacoモバイル2種類があります。
2007年4月23日にサービスが開始されており、機能としては非接触型ICカード通信技術FeliCaが採用されているのが特徴です。FeliCaは多くの電子マネーで取り入れられている方式であり、店舗側としては比較的導入しやすい点も評価されています。
イメージキャラクターはキリンのnanacoですが、セブンイレブンの7を模したデザインとなってて、愛着の持ちやすいものとなっています。サービス開始3年で既に1,000万枚を発行するなど、既に生活に根付いている電子マネーの一つと言えます。
そんなnanacoですが、他にも様々な特徴を持ち合わせているのです。
メリット
Nanacoのメリットとしては、電子マネーの機能を最大限活かしたものとなっている点があります。具体的には、次のようなメリットがあるカードとなっています。
ポイントを貯めやすい!
Nanaco最大のメリットとしては、電子マネーだけでなくポイントカードの機能も持ち合わせている点があります。nanacoを利用すると、100円で1ポイントが還元される仕組みを採用しています。
利用できる店舗は、紹介したとおりセブンイレブンやイトーヨーカドーなどの全国的なチェーン店がありますので、出張先のちょっとしたお買い物でnanacoを使用することで、容易にポイントを獲得できます。
ポイントは1ポイント=1円のレートとなりますので、還元率は1%となります。これは、クレジットカードを含めても、高い還元率となっています。更に、nanacoが2倍貯まるキャンペーンなども頻繁に開催しているので、お得に貯めやすいのも良いですね。
実は、nanacoはそれだけでなくセブン銀行の利用によっても貯めることができます。例えば、口座振替1件毎に10ポイント、振込出金1件毎に10ポイントを獲得できます。
更にユニークなポイント取得方法としては、nanacoを自動回収機にタッチしてペットボトルをリサイクルすることで、ペットボトル1本に対し2リサイクルポイントが獲得できます。500リサイクルポイントを貯めると、50ポイントと交換できます。
このように、様々な機会でポイントを貯めて、それを支払に利用することができる点が魅力的ですね。
使いすぎのリスクが少ない!
Nanacoの場合、Suicaのようにクレジットカードとは違い予めチャージしてから使用することができます。使用できる範囲内はチャージした金額内となるので、キャパをオーバーして使いすぎるという心配はありません。
チャージも簡単に行うことができますので、手間がかからないという点も魅力となっています。
割引を受けることもできる!
Nanacoによる支払の場合、現金価格ではなく割引価格が適用されることがあります。過去の例ではセブンイレブンで揚げ物・フランク全品10%引きとなったことがあります。
同じ商品をただnanacoで支払うだけで10%オフになるのですから驚きですね。定期的に割引キャンペーンを実施していますので、常に情報はチェックしておきたいですね。
モバイルnanacoでカードレス決済も可能!
Nanacoは、最初に紹介したとおりカード式とnanacoモバイルの2つが存在しています。nanacoモバイルは、スマートフォンにアプリをダウンロードしておきnanacoのカード情報を登録するだけで使用できます。
支払いに関しては、レジにかざすだけで完了します。この際に、毎回アプリを立ち上げる必要はありませんので、スマートな支払いができるのが良いですし、単純にカードを持ち歩かなくても良いのでサイスがかさばる事がありません。
nanacoモバイルでは、利用状況についてはアプリ内でいつでも確認することができます。残高から取引履歴までチェックすることが可能であり、仮に不正利用されてしまった場合でもすぐに確認することが可能です。
カードの場合、紛失してしまうと再発行はされますが残高は引き継がれることはありませんが、nanacoモバイルの場合は残高の引き継ぎも可能です。いざという時も安心なカードであると言えます。
貯めたポイントは、スマートフォン上で簡単にnanacoマネーに変換できます。また、マネーへのチャージについても、アプリ内でクレジットカードから容易に行うことが可能です。
他にも、発行手数料や年会費は無料であり、書類不要ですぐに入会できますよ。
スマートフォンの電源が入っていなくても支払いできる!
カードであれば当然ですが、nanacoモバイルでも実はスマートフォンの電源が入っていなくても支払いできるという点も魅力的です。
モバイルSuicaの場合は、電源が入っていないと使うことができないのでとても不便でありますが、モバイルnanacoであればいざという時でも使用できます。
公共料金の支払に使用できる!
最近ではコンビニエンスストアで納税できる時代になりましたよね。また、公共料金も24時間いつでも支払うことができるのは魅力的ですが、実はnanacoで公共料金の支払いが可能なのです。
もちろん、残高内での支払いとなりますが引き落としではなく毎回コンビニエンスストアで支払っている場合、セブンイレブンを利用すればnanacoでの支払いが可能です。また、クレジットカードからnanacoにチャージして公共料金を支払う場合、nanacoへのチャージ時にクレジットカードの利用ポイントが付与されます。
残念ながら、税金や公共料金の支払ではnanacoのポイントは付与されませんが、使い方次第でクレジットカードのポイントを貯めることができるのはすごいですね。
デメリット
nanacoはメリットもあるのですがデメリットも比較的多くあるカードとして知られています。主なnanacoのデメリットは以下のような項目があります。
発行手数料がかかる
通常、電子マネーではカード発行は無料で行えるのが一般的です。また、ポイントカードも同様で発行手数料がかかるという時点で利用しようという気が薄れてしまうものです。
nanacoに関しては、残念ながら発行するためには300円の手数料がかかります。年会費は無料ですが発行する時点で少しハードルの高さを感じてしまうのが事実です。
モバイルnanacoについては手数料無料で利用できますし、カード発行する必要性はないので選択しとして最有力候補に上げることができます。
Apple Payで利用することができない
日本のスマートフォンにおいて圧倒的なシェアを誇っているのがiPhoneです。iPhoneは日本のおサイフケータイへの対応が遅れていましたが、iPhone7よりついにFeliCaへ対応したことによって、Apple Payという独自の支払サービスを開始しました。
Apple Payでは、カード情報を登録しておくだけでカードレスで利用することができます。昨今、多くの電子マネーサービスがあったりカードも多種発行されていますので、その管理が煩雑になっているのが実情です。
アプリを電子マネーの分だけ登録するのも手間ですので、そこでApple Payのようにまとめるような機能があると便利なのですが、残念ながらnanacoについては対応していません。今後は対応する可能性もありますので、首を長くして待つしかありません。
法人向けとしては利用できる店舗が少ない
nanacoはセブンアンドアイのグループ店舗を中心として利用することができ、主な利用先としてはセブンイレブンやイトーヨーカドーが想定されます。個人でこれらのお店を使うことは頻繁にあっても、法人として使用することはなかなかないのが実情です。
nanacoモバイルを使用すれば利用明細も明確になるので個人使いした分は請求できますが、経理管理も煩雑になることも考えれば、使用する機会自体が少ない電子マネーとなってしまいます。
nanacoで使えるクレジットカード一覧
Nanacoを使用するためには、まずはチャージする必要があります。詳しいチャージ方法は後述しますが、クレジットカードでチャージするのが最も手っ取り早い方法となります。
ほとんどのクレジットカードがNanacoのチャージに使用できるのですが、特にチャージするのに便利なカードはこちらです。
- セブンカード・プラス
- セブンカード
- クラブ・オン/ミレニアムカード セゾン
- 楽天カード
- ビックカメラSuicaカード
- JALカードSuica
- REXカード
- ライフカード
- 三井住友カード
- dカード
この内、セブンカード・プラスとセブンカードはnanaco機能が付属しているカードですし、クラブ・オン/ミレニアムカード セゾンはオートチャージに対応しているカードとしておすすめです。
他のカードについては、チャージ時に得ることができるクレジットカードのポイントが魅力的です。
おすすめの法人クレジットカード
nanacoの場合、チャージに対応したクレジットカードが多いのも特徴です。その中で、おすすめできる法人カードとしては次の3つがあります。
ビジネクスト法人クレジットカード
ビジネクスト法人クレジットカードは、年会費無料で発行することができる法人カードです。Life サンクスプログラムによって、nanacoへのチャージでポイントが付与されるのも魅力的です。
JCB法人カード
日本が誇るクレジット会社が発行しているJCB法人カードでも、nanacoへのチャージが可能です。ただし、利用するためには下準備として本人認証サービスのJ/Secure(ジェイセキュア)への登録と、クレジットチャージの事前登録が必要となります。
それでも、Oki Dokiポイントをnanacoポイントへ移行できたりと、非常に連携が取れているカードと言えますね。
三井住友ビジネスカード for Owners
nanacoへのチャージにおいてポイントが貯まりませんが、三井住友ビジネスカード for Ownersもチャージ自体は行えますし、貯めたポイントはnanacoに交換することができるのが魅力的です。
注意点
nanacoにおける注意点としては、発行時に手数料がかかる点とApple Payでの利用ができない点がありますし、他にもnanacoへのチャージは上限が50,000円と決まっています。税金の支払いもnanacoから行うことができるのですが、50,000円を超える場合は利用できませんので注意してください。
また、税金や公共料金の他にも、切手やハガキ、粗大ごみ券、たばこなどは支払ってもポイントが付与されません。
チャージ方法や使い方
nanacoを利用するためには、まずはカードで利用するかモバイルnanacoで利用するかを選択する必要があります。もしカードで発行する場合には、手数料として300円がかかります。
利用手続きが完了したら、チャージする必要があります。チャージ方法としては、店頭、セブン銀行ATM、nanacoチャージ機、ポケットチェンジ端末、クレジットカード、nanacoギフト、ポイント交換などの方法があります。
上限は50,000円まで、現金チャージの場合は1度のチャージは1,000円単位で49,000円までとなります。支払い方法は、レジなどで事前にnanacoで支払うことを宣言して、レジにかざすと「ピュリーン」という音がなり、支払が完了します。
その他おすすめの電子マネー
nanacoとライバルとなる電子マネーとしては、次のようなカードがおすすめです。
WAON
nanacoの永遠のライバルと言っても良いのがWAONです。カードには犬をモチーフとしたキャラクターを使用して、どこか似たイメージがあります。
発行しているのはイオングループであり、セブンアンドワイと競合している相手です。WAONは利用できる店舗が多く、チャージもしやすいカードとしておすすめできます。
但し、法人カードとしてチャージできるものはありません。
楽天edy
楽天edyは、楽天グループが運営している電子マネーです。楽天スーパーポイント同様に、様々なところで使用できたりポイントを獲得できるのが魅力的です。使用できるお店が若干少ないのが難点ですが、使い方次第でお得感の強いカードであると言えます。
法人カードからチャージしやすい点もあり、以下のカードからチャージが可能です。
- アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カード
- 楽天ビジネスカード
特に、楽天ビジネスカードからのチャージで0.5%のポイントが貯まるのは魅力的です。
まとめ
nanacoはビジネス用途で使用するには、利用できる店舗が少ないですし法人カードからのオートチャージはできませんので、不便に感じることが多いのが実情です。ただ、公共猟奇の支払に利用できる点は大きいですね。
使用方法をしっかりと確立できれば、価値の大きなカードであることには間違いありません。