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出かける時に常に持ち歩くものとして圧倒的に多くの方が取り上げるのがSuicaです。Suicaの登場によって、私達の生活が激変したのは間違いなく、今のキャッシュレスの流れを作り上げた功績も大きいカードです。
そのSuicaは法人向けという観点でも利用しがいのあるものですが、法人クレジットカードとの相性は良いのでしょうか?ここでは。Suicaの特徴を紹介すると共に、法人クレジットカードとの関係性について解説します。
suicaの特徴
Suica(スイカ)について改めて紹介すると、JR東日本が発行し、JR東日本や東京モノレール、東京臨海高速鉄道が発売するサイバネ規格準拠のICカード乗車券のことを指します。
ソニーの非接触型ICカードとして知られているFeliCaの技術を用いた乗車カードであり、プリペイド方式の乗車券の機能がメインとなりますが、他にも定期券や駅売店等での支払いに使用できる電子マネーの機能もあります。
Suicaという名称がユニークですが、「Super Urban Intelligent CArd」の略であり、スイスイ行けるICカードという意味合いもあります。Suicaが誕生したのは2001年のことであり、これによって従来はきっぷを購入して改札でも自動改札などできっぷを通す必要がありました。
これが、Suicaの登場によって改札にタッチするだけで改札を通ることができるようになり、スムーズに改札を通過できるようになったり、きっぷを紛失してしまうなどのリスクも回避できるようになりました。このように、Suicaは私達が当たり前のようにして行ってきたことを効率的に行えるようにした革命的なカードです。
Suicaの登場以降、JR東日本以外の鉄道会社を中心として、非接触型ICカードが爆発的に普及していくことになります。そんなSuicaですが、メリットもあればデメリットが有るのも事実です。
では、Suicaにはどのようなメリットとデメリットが有るのでしょうか?
Suicaのメリット
Suicaは以前は改札でタッチするだけで通過できるというカードという認識でありましたが、非接触型ICカードという特徴を生かして、次のようなメリットがあるカードに進化しています。
乗越精算が容易に行える!
従来のきっぷを購入して電車に乗る場合、予め行き先までの料金のきっぷを購入する必要がありました。通勤などでいつも同じ区間を移動する場合は料金も把握していますし、定期も支給されている場合も多いのであまり意識して購入する必要はありません。
ただ、出張などで普段乗車しない区間の電車に乗る場合、まず料金を確認する必要があります。また、料金が超過している場合は乗車して改札を通過したら払い戻ししてもらえませんん。
逆に料金が不足している場合は、乗越精算を行わなければなりません。もし急いでいる場合に乗越精算するのは時間的に大きなロスとなってしまうわけですが、Suicaの場合はそもそも入場と退場を記録する仕組みになっているので利用した区間に応じて適切な料金が自動精算されることになります。
これは非常に便利な機能であり、鉄道での移動を劇的に変化させたのは言うまでもありません。
料金が安くなる!
Suicaのメリットとしては、単にタッチして改札を通過できるだけでなく、きっぷを購入するより安く乗車できる場合がある点も魅力となっています。これは、2014年4月1日に消費税が8%に引き上げられた時に、Suicaを利用した場合の普通運賃を10円単位から1円単位となったためです。
幹線は賃金計算キロが決まっており、主に3~5キロメートル単位で料金が加算されていく仕組みを採用しています。例えば、賃金計算キロが4~6キロメートルの場合、IC料金は1円単位で計算されて185円なのですが、きっぷの場合は下一桁が四捨五入されて190円となります。
よって、Suicaを使用するだけで5円お得に乗車することができる計算となります。これを毎日の通勤に当てはめると、月20日の勤務で往復料金と考えれば、5円×2回×20日=200円お得になります。
塵も積もれば山となるではありませんが、他の区間も加味して考えると非常にお得になる可能性があります。但し、下一桁を四捨五入するというのが肝であり場合によってはきっぷの方が安くなる可能性もある点には留意が必要です。
利用明細を確認できる!
Suicaを出張などで利用した場合、どの区間で利用したのかを把握するためにSuicaインターネットサービスを利用するとWeb上で利用明細書を確認することができます。利用明細書は領収書という形で印刷もできるので精算も容易に行うことができます。
明細には利用区間も明記されるので、もし不正利用されている場合も把握できる点が魅力的ですし、経費管理も行いやすいのです。また、電子マネーの利用履歴もSuicaインターネットサービスで確認できる点も評価できます。
電子マネーとして利用できる!
今では多くの電子マネーが登場していますが、Suicaでは鉄道料金の支払だけでなく一般的なお店での決済にも利用できる点が魅力的です。Suica決済にはFeliCaのリーダーに対応したレジなどの導入が必要ですが、主要コンビニエンスストアの多くで導入されていますし、JR東日本のキオスクの多くで導入されており、スマートに決済することが可能です。
更に、最近では自動販売機でSuicaを使用してドリンクを購入できるようになっていますし、Suicaインターネットサービスでは自宅にFeliCaポートやパソリがあればオンライン決済も可能です。
電子マネーが乱立している昨今、Suicaで支払を集約できる可能性があるのが良いですね。
モバイルSuicaでカードレス化も可能!
スマートフォンが普及したことによって、スマートフォンの中にSuicaカード機能を取り入れてカードレスでスマートフォンをタッチするだけで改札を通貨することができるようになったのも大きなメリットです。iPhoneでもおサイフケータイ機能が取り入れられて対応可能となった点も大きく、より便利になった印象があります。
モバイルSuica はAndroidスマートフォンの場合は年会費として1,030円が必要でしたが、iPhoneと同様に年会費は2020年2月26日をもって廃止されることになったのも大きいですね。
Suicaのデメリット
非常に便利な印象のあるSuicaですが、デメリットも多くあるのが実情です。主なSuicaのデメリットには以下のような項目があります。
場合によってはきっぷよりも割高になる可能性もある
メリットとして、きっぷよりも安い料金になると説明しましたが、割高になる可能性があるので、利用する区間をしっかりと把握しておく必要があります。特に、めったに利用しない区間で利用する場合は、特に注意が必要です。
この利用料金のSuicaときっぷの際については、JR東日本の電車だけでなくSuicaが利用できる交通機関でも同様の方式を採用しているのが一般的ですので、トータルでどの方式を利用するか、そしてSuicaの利便性も加味して利用可否を決定しましょう。
振替輸送に対応できない
もし乗車していた電車がトラブルで停車した場合、振替輸送が利用できますが、Suica利用者の場合は振替乗車を受けることができません。これは、入場時点では着駅が決まっておらず、区間変更前の普通乗車券と同じ取り扱いとなるためです。
ICカードの特性上、入場時にタッチしただけではチャージされている金額は引かれておらず、出場時になって初めて精算されるのでイレギュラーな場合に対応できないのです。なお、出発駅までの無賃送還、旅行中止または発駅から途中駅までの送還については受取可能ですが、不便であることには違いありません。
新幹線の指定席では利用できない
Suicaは在来線などで指定席がない場合は乗車券のみの決済で良いので自由な利用が可能なのですが、新幹線などで指定席を利用したい場合、どうしてもきっぷに頼らざるを得ないところが大きいので、Suica上では未対応となっています。
従来、新幹線の自由席もSuicaで乗車できませんでしたが、タッチでGo!新幹線というサービスが2018年4月よりスタートしたことにより乗車可能となりました。ただ、えきねっとなどの早割サービスなどで購入した場合には対応していないなど、課題も多くあります。
suicaで使えるクレジットカード一覧
Suicaを利用するためには予めチャージしておく必要がありますが、よりスマートにチャージすることができるのがクレジットカードです。主に以下のようなクレジットカードでSuicaにチャージすることが可能です。
- ビックカメラSuicaカード
- JRE CARD
- ルミネカード
- イオンSuicaカード
- 他、法人クレジットカード
モバイルSuicaやApple Payによってチャージする方法はありますが、クレジットカード機能のみで多機能券売機などでチャージするには、上記カードのようにSuica機能が付いたものが必要となります。
おすすめの法人クレジットカード
SuicaにモバイルSuicaを経由してチャージすることができるクレジットカードの中で、特におすすめのカードには以下があります。
ビュー法人カード
Suicaと抜群の相性の良さを示すのが、ビューカードです。そのビューカードの法人カードとしてビュー法人カードがあり、同様にSuicaに容易にチャージすることができます。
発行当初はモバイルSuicaで唯一使用できるカードでしたし、今でもモバイルSuicaの年会費が当面無料になったり、えきねっとをよりお得に利用することができる点が魅力となっています。
JR東日本の電車を頻繁に利用して出張される方にとっては、絶対に欠かせないカードです!
P-one Business MasterCard
モバイルSuica経由で利用する上でおすすめしたいのがP-one Business MasterCardです。Suicaへのチャージに対して0.6%のポイントバックを受けることができますので、特に頻繁に出張に出かける法人にとっては大きな恩恵を受けることができます。
セゾンパール・アメリカン・エキスプレス・カード
セゾンパール・アメリカン・エキスプレス・カードは法人でも利用できるクレジットカードで知られていますが、こちらもポイントバックの仕組みがあり0.5%のポイントを得ることが可能です。カード自体の年会費も無料である点も魅力的です。
UC法人カード/一般カード
UC法人カード/一般カードはApple Payの利用でSuicaへのチャージが可能です。比較的発行しやすい法人カードであり、それでいて機能的にも充実しているのも魅力的です。
注意点
法人カードにおいてSuicaへのチャージは可能ではありますが、最も注意したいのは法人クレジットカードではオートチャージへの対応はできない点です。これは、最も相性の良いビュー法人カードでも同様です。
個人向けのクレジットカードではオートチャージできるカードがありますが、法人向けのカードでは対応していない違いがあるので、常に残高を確認しておく必要があります。
また、モバイルSuicaを利用してチャージする場合、モバイルSuicaの年会費がかかる点も考慮しておく必要があります。2020年以降は年会費が廃止される見込みではありますが、当面の間はその点も忘れないようにしましょう。
チャージ方法や使い方
Suicaを利用するためには、まずはSuicaカードを入手する必要があります。Suicaカードは、Suicaエリア内にあるJR東日本の駅の多機能券売機やみどりの窓口で入手可能です。
カードには以下の2種類があり、用途に応じてどちらを入するかを選択する必要があります。
- My Suica…カードに利用者名を記名できるカード
- Suicaカード…カードに利用者名は記名されないカード
- Suica定期券…JR東日本線内の定期カード
- Suica連絡定期券…JR東日本線と他の鉄道会社線にまたがって使用できる定期カード
定期カードを除いて、カードを入手したらチャージしないと使用することができませんので、カード内にチャージを行います、法人カードからチャージする方法としては、次のような方法があります。
- 多機能券売機やみどりの窓口でチャージ
- モバイルSuicaでチャージ
- Apple Payでチャージ
モバイルSuicaやApple Payによりチャージする場合は、まずはアプリ内にSuicaカードと法人カードを登録します。その後、アプリ内でチャージ操作を行うだけで、チャージされます。
モバイルSuicaに登録できる法人クレジットカードとしては、国際ブランドであるVISAやMasterCard、そしてJCBなどのメジャーなカードであれば問題なく登録可能です。
Apple Payについては、まだまだ対応しているカードが少ないのが実情であり、VISAやJCBは非対応となっていて、QUICPayが利用できるカードが対象となります。
実際に利用する場合は、カードレスでスマートフォンをタッチするだけで利用することができます。
その他おすすめの電子マネー
Suicaカード以外にも、電子マネーが多く存在しています。その中で、Suicaと類似したカードで法人カードで利用できる電子マネーとしては次のようなカードがあります。
クイックペイ
クイックペイは多くのクレジットカードにも搭載されている電子マネーです。QUICPayモバイルもあり、管理もしやすい点も魅力となっています。
クイックペイを搭載している法人カードは次のとおりです。
- JCB法人カード
- オリコEX Gold for Biz
- セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード
iD
iDは株式会社NTTドコモが運営する決済プラットフォームです。主にdocomoのカードとの相性が良いのですが、利用店舗も比較的大きく便利なカードとして有名です。
iDを搭載している法人カードは次のとおりです。
- 三井住友クラシックforOwners
- セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード
まとめ
SuicaはモバイルSuicaやApple Payを使用しない場合は、法人カードからのチャージは行なえません。ただ、モバイルSuicaも年会費が廃止されるなど、より身近な存在になりつつあります。
Suicaは使えるシーンが幅広いカードですので、ぜひ通行活用したいですね。