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全国津々浦々にサービスステーションを構えている昭和シェル石油ですが、実は出光興産の完全子会社であることはあまり知られていない事実です。ただ、2019年4月に両社が経営統合することになりました。
両社のカードについてはそのまま継続されることになっていますが、昭和シェル石油ではシェルビジネスSS専用カードという魅力的なカードがあります。ここでは、シェルビジネスSS専用カードの良し悪しについて詳しく解説していきます。
シェルビジネスSS専用カードの特徴
シェルビジネスSS専用カードは、その名の通りサービスステーション限定で利用できるクレジットカードです。ただ、それだけでなく様々な特徴があるクレジットカードであります。
ここでは、シェルビジネスSS専用カードのメリットとデメリットについて解説します。
メリット
シェルビジネスSS専用カードは、シェルビジネスカードのうちの1枚となります。各カードに特徴があるのですが、イメージとしてはその中でかなり機能的に絞った1枚と言えます。
その中で、限定されているからこそ得られる特典が多くあるのです。主なメリットとしては、次のような項目があります。
キャッシュバックを受けることができる可能性がある!
ハウスカードと呼ばれる、サービスステーション限定で利用できるクレジットカードの場合、通常のクレジットカードと比較してお得なポイントの付与などがなくお得感が少ないのが実情です。
基本的に、シェルビジネスSS専用カードにおいてもポイントは付与されないのですが、シェルビジネスカードを併用して利用することでキャッシュバックを受けることができるのです。
シェルビジネスカードの利用合計金額に応じて、翌月の交通費や出張旅費においてキャッシュバックを受けることができる仕組みのことです。
キャッシュバックの対象となるのは、全国の昭和シェル石油サービスステーションの利用、レンタカー、高速料金、宿泊料金、JRきっぷ、航空券、タクシー料金などの旅費支払が対象です。
気になるのがキャッシュバック率ですが、次のような形で算出されます。
・5万円未満:0%
・5万円~20万円未満:0.5%
・20万円~40万円未満:1.0%
・40万円~60万円未満:1.5%
・60万円~80万円未満:2.0%
・80万円~100万円未満:2.5%
・100万円以上:3.0%
例えば、前月の旅費合計が62万円だった場合、当月に2.5%分である15,500円がキャッシュバックされます。これはかなり大きなキャッシュバックとなりますね!
他にも、昭和シェル石油サービスステーションの利用分については、対象金額が2倍で計算されることになりますので、より高いキャッシュバック率になる可能性が高まります。
但し、年間18万円が上限となりますので注意してください。また、先に紹介した支払以外は対象外となります。
なぜシェルビジネスSS専用カードでもキャッシュバックされるかというと、シェルビジネスカードと併用することでシェルビジネスカードで支払を一元化されるためです。実質的にシェルビジネスカードを使用したという形になり、それによってシェルビジネスカードの特典であるキャッシュバック制度にも参加できるのです。
シェルビジネスSS専用カードは単独でも発行することができるのですが、そうなるとキャッシュバック制度にはエントリーされません。よって、条件付きではありますが魅力的な制度ですので是非参加しておきたいですね。
利用可能範囲を限定できる!
シェルビジネスSS専用カードは、利用できる範囲が昭和シェル石油サービスステーションのみに限定されています。法人カードを個人に付与すると、カードを使い回すことなく自由に利用できる反面、個人でどのような用途で利用するかを管理しなければなりません。
もちろん、私的にクレジットカードを利用するのは倫理的に問題ですが、ある程度の歯止めをかけておかないといけないものです。そこで、シェルビジネスSS専用カードのように利用できる商品を限定できるというのはメリットとなります。
シェルビジネスSS専用カードでは、給油だけでなくオイル交換や洗車などの様々なサービスにおいて適用可能です。ちなみに、給油だけに限定したシェルビジネスFUELカードも存在していますので、経営者側によって選択肢が幅広い点が魅力的ですね。
各クレジットカードの組み合わせも自由に行なえますし、複数のカードを発行することが可能です。例えば、Aさんは給油のみのシェルビジネスSS専用カードを付与、Bさんは飛行機での出張が多いのでシェルビジネスカードを付与…などの使い分けが想定できます。
追加カードの発行が無料!
シェルビジネスSS専用カードを含めて、シェルビジネスカードは追加カードを何枚発行しても無料という点も魅力となっています。
他のカードでは追加カードの手数料は無料でも発行する際に手数料がかかったりすることがあるのですが、シェルビジネスSS専用カードにおいては一切費用がかかりません。
よって、各個人に付与することも可能です。カード枚数が複数になると経費管理が面倒になるイメージがありますが、支払は一括ですので経理担当にとっては余計な管理が不要という点も良いですね。
ETCカードの発行も無料!
シェルビジネスSS専用カード同様に、ETCスルーカードNも無料で必要分発行することが可能です。ETCスルーカードNとは、ETC対応のICチップを搭載しているETCのみで利用できるカードのことです。
ETCスルーカードNを利用することで、高速料金がお得になる可能性がありますし、何より料金所をそのまま追加して支払できるというのが魅力的です。特に、仕事で高速道路を頻繁に利用される方にとっては、欠かせないカードを無料で発行できるのは魅力的です。
ETCスルーカードNの支払に関しては、シェルビジネスSS専用カードと合算されて請求されますので、支払漏れなどのリスクはありません。また、利用明細には利用日だけでなく利用区間なども明記されるのも魅力的です。
また、JCB E-Co明細(イーコメイサイ)サービスにおいてオンラインで明細を確認することも可能です。他にも、ETCマイレージサービスの対象となるという点も高く評価できます。
ETCマイレージサービスを利用するためには、まずは登録しなければなりませんが、登録は無料です。登録した上でETCスルーカードNを利用すると、有料道路事業者毎のポイントを貯めることができます。また、貯めたマイレージは所定の還元方法によって、高速道路の利用料金に補填することができます。
ただ利用しているだけでマイレージが貯まる、夢のようなサービスですね。尚更、ETCスルーカードNは利用する価値が高いカードと言えます。
カード利用上限が高い!
一般的なハウスカードの場合は、カード利用上限が低めに設定されていることがほとんどです。これによって、常に利用実績に目配せして利用しなければならず、余計な手間となってしまう可能性があります。
その点で、シェルビジネスSS専用カードは40万~100万円と比較的上限を高めに設定できます。よって、より自由な使い方ができるのが魅力的です。
スマートな支払いが可能!
シェルビジネスSS専用カードを昭和シェル石油サービスステーションで利用する際に、カード提示だけでスマートに支払が可能となる点も魅力的です。頻繁に給油しなければならない場合、毎回現金で支払うのは面倒ですし、レシートなどをもらって精算するとなると経理担当も大変です。
そこでシェルビジネスSS専用カードを利用すれば、そのような手間を省くことができますよ。
カードデザインがかっこいい!
シェルビジネスSS専用カードは、カードデザインが秀逸でかっこいいという点も魅力的です。ハウスカードはどこか味気なく、カード提示する際に恥ずかしいと思ってしまうカードも中には存在しています。
シェルビジネスSS専用カードの場合は、チェッカーフラッグのようなチェック柄で、なおかつ落ち着いたデザインが秀逸です。これなら、持っているだけでも自慢したくなること間違いありません。
利用できる店舗が多い!
シェルビジネスSS専用カードは、全国の昭和シェル石油サービスステーションで利用することができますので、利用できる店舗が非常に多いのが魅力的です。国内におよそ4,900か所ありますので、法人のお近く以外でも遠くに出張されるケースでも比較的多くの店舗があるのが良いですね。
シェルビジネスSS専用カードでは、給油だけでなくその他のサービス利用代金も支払可能ですので、車のトラブルが発生してサービスステーションを利用した場合でも支払いできるのが良いですね。尚更、遠出する際には忘れずに持っておきたいクレジットカードですね。
デメリット
シェルビジネスSS専用カードは、メリットだけでなくデメリットがあるのも事実です。主なシェルビジネスSS専用カードのデメリットには次のような項目があります。
ガソリン価格がお得になるわけではない
ガソリン会社の法人カードでは、表示価格より割引になったり事前に契約した価格で給油することができるものが大半です。但し、シェルビジネスSS専用カードでは昭和シェル石油サービスステーションで給油しても特に割引されるわけではありません。
シェルビジネスカードとの併用では、キャッシュバック制度において昭和シェル石油サービスステーションの利用金額が2倍に計算されるので全く恩恵がないというわけではありません。ただ、あくまでもキャッシュバック制度を利用する上での特典ですので、シェルビジネスSS専用カード単独で利用する場合には単に支払を簡素化できるメリットしかありません。
法人カード選びとしてシェルビジネスSS専用カードを比較
数ある法人カードの中からシェルビジネスSS専用カードを選ぶ場合、他のカードとの違いを知っておくことも重要ですよね。では、シェルビジネスSS専用カードと他の法人カードとはどのような違いがあるのでしょうか?
ここでは、シェルビジネスSS専用カードを様々な要素で比較していきます。
初めてのカード選びとして比較
シェルビジネスSS専用カードを初めての法人カードとして発行する場合、まずはカード自体を発行できるかどうかが一つの山場となります。シェルビジネスSS専用カードの申込基準としては、法人または個人事業主でカード使用者は18歳以上の方が対象となっています。
流れとしては、インターネットで申込してその後JCB法人カード入会申込書が郵送されるので、必要事項を記入及び本人確認書類を郵送して審査を受けて、審査に通過すれば晴れて発行となります。審査に関しては、比較的通過しやすいことで知られており、以下の法人カードと同レベルとなっています。
- JCB一般法人カード
- MUFGカード ビジネス
- ライフカードビジネスライト
但し、シェルビジネスSS専用カードはハウスカードという位置づけですので、上記カードよりも発行しやすい位置づけになっています。
ステータス、年会費等の同レベルカードと比較
シェルビジネスSS専用カードはステータスという観点では、国際ブランドも付いていませんのであまり高いカードとは言えません。ただ、昭和シェル石油のブランド力はあるので、ハウスカードの中では上位に位置づけることができます。
ステータスという観点で、シェルビジネスSS専用カードと似たレベルにある法人カードは以下があります。
- カーエネクスパートナーズJCBカ-ド/ハウスカード
- SOLATO法人カード
- エッソ・モービル・ゼネラルコーポレートカード
- 出光Bizカード/ワン
年会費という観点では、シェルビジネスSS専用カード無料で利用することができます。上記のカードも年会費は無料ですが、サービスの内容を鑑みると出光Bizカード/ワンとほぼ同等もしくは若干劣っているレベルと言えます。
2019年4月に出光興産と経営統合しているわけですが、今後はサービス内容も同じ水準になっていくと推測されます。
シェルビジネスSS専用カードの基本情報データ
シェルビジネスSS専用カードの基本情報を紹介します。
・年会費:無料
・還元率:なし(シェルビジネスSS専用カードとの併用でキャッシュバック制度にエントリー可能)
・国際ブランド:なし
・利用限度額:40万~100万円
・ガソリン価格:特典なし
・追加発行できるカード:ETCカード、追加カード
・締め日:月末締め
・支払日:10日
・申込条件:法人経営者および個人事業主
まとめ
シェルビジネスSS専用カードは、シェルビジネスカードと併用することでキャッシュバック制度にエントリーできるなど、お得感が強いカードです。また、昭和シェル石油サービスステーションの数が多いので、利用できるシーンが多い点も評価できます。
カード限度額も比較的高めで、デメリットも少なめなのでハウスカードの中ではおすすめしたいカードです。