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法人用のカードを作成する際には、さまざまな選択肢から最適な1枚を選ぶことが重要です。
カードごとに特徴が異なり、利用するシーンを思い浮かべて利便性を比較することで、使い勝手の良いカードを選ぶことができます。
そこで、「琉球銀行(りゅうぎん)Visaビジネスデビットカード」の特徴について解説します。
琉球銀行(りゅうぎん)Visaビジネスデビットカードとは
りゅうぎんVisaデビットカードは、2018年9月に新しくサービス開始したばかりの新しい法人デビットカードです。創立70周年を迎えた琉球銀行に法人口座をお持ちの法人にとって、利便性のある法人デビットカードとなっています。
琉球銀行(りゅうぎん)Visaビジネスデビットカードの特徴
りゅうぎんVisaビジネスデビットカードのカードスペックは以下の通りです。
・利用対象者:琉球銀行に普通預金口座を持つ法人または個人事業主
・年会費:1,000円(初年度無料、2年目以降は前年度の利用実績10万円以上で無料)
・発行可能枚数:1法人につき1枚まで(複数の口座を持っていても1枚まで)
・利用可能店舗:国内外のVisa加盟店(インターネット取引を含む)
・海外ATM利用:Visaマーク、PLUSマークがあるATMで現地通貨の引き出しが可能
・利用時間:24時間365日
・支払い方法:利用時に即時で普通預金口座から一括引き落とし
・特典:利用金額の0.6%を半年ごとにキャッシュバック
・ショッピング保険:年間最高30万円
・利用限度額:次の内、金額の低い方
①普通預金口座残高
②最大200万円の設定利用限度額(1日あたり)
メリット
りゅうぎんVisaビジネスデビットカードには、以下のメリットがあります。
・審査不要で作成可能
・海外でも使いやすいVisaブランドのデビットカード
・海外のATMを利用可能
・利用額の0.6%をキャッシュバック
・最高30万円のショッピング保険が付帯
・WEB明細と確認メールで利用管理がしやすい
・0~200万円までで1日当たりの利用限度額を変更可能
審査不要で作成可能
りゅうぎんVisaビジネスデビットカードは「審査不要で作成可能」というメリットがあります。このメリットについては後ほど詳しく解説したいと思いますが、設立後間もない法人や個人事業主でも作成できるのは嬉しいポイントですね。
海外でも使いやすいVisaブランドのデビットカード
りゅうぎんVisaビジネスデビットカードは、名前にある通り「Visa」の国際ブランドを持つデビットカードです。Visaブランドはカード決済の利用シェアにおいて、世界で約半数のシェアを持つといわれています。
シェアの大きな国際ブランドであるということは、それだけ利用可能な店舗数が多いということ、つまり「使いやすいデビットカードである」ということです。
VisaやMasterCardなどの海外発祥の国際ブランドは世界的に利用可能な店舗が多いので、国内ブランドであるJCBと比較すると海外での利用に利便性があります。
海外のATMを利用可能
りゅうぎんVisaビジネスデビットカードは「海外ATM」を利用できるというメリットがあります。海外出張時に現地通貨を手軽に用意することができるので、海外出張の際のいざというときの現金の用意が簡単になります。
りゅうぎんVisaビジネスデビットカードで現地通貨を引き出すことができるATMは、「Visa」または「PLUS」のマークがあるATMです。以下の利用手数料および為替手数料がかかりますので注意してください。
- 利用手数料:1回につき200円
- 為替手数料:利用金額の3%
利用額の0.6%をキャッシュバック
りゅうぎんVisaビジネスデビットカードは、「利用金額の0.6%をキャッシュバック」という特典があります。ポイントサービスよりも利便性が高く、還元率も一般向けの「りゅうぎんVisaデビットカード」より高く設定されています。
デビットカードの中には、クレジットカードのように「ポイント還元」という形で利用額を還元するサービスが付帯していることがあります。しかし、ポイントで還元されるよりも現金で還元される方が利用しやすさは上です。
また、りゅうぎんVisaビジネスデビットカードのキャッシュバックは半年に1回、紐づけされている法人口座に「自動的」に入金されます。キャッシュバックのたびに手続きが必要ないので、手間がかからないという点もメリットです。
最高30万円のショッピング保険が付帯
りゅうぎんVisaビジネスデビットカードには「最高30万円のショッピング保険」が付帯しています。カードで購入した商品に破損等のトラブルが発生した場合に、年間で30万円まで補償してもらえるので、安心して高額決済することができます。
りゅうぎんVisaビジネスデビットカードのショッピング保険は、以下の内容で運用されます。
- カードで購入してから60日以内の破損や盗難などの損害が対象
- 年間30万円が限度額
- 1件につき自己負担額が5,000円
- 他の保険契約により補償を受けている場合、その額を差し引いて補償
詳しくはりゅうぎんVisaビジネスデビットカードの利用ガイドを参照してください。
https://www.ryugin.co.jp/common/uploads/visadebit_guide.pdf
WEB明細と確認メールで利用管理がしやすい
りゅうぎんVisaビジネスデビットカードは、利用状況等を「Visaデビット会員専用Web」にて随時確認することができます。りゅうぎんVisaビジネスデビットカードで支払った経費の管理がしやすいため、経理作業が簡略化されます。
りゅうぎんVisaビジネスデビットカードのWebサービスでは、以下のサービスを利用することができます。サービスの利用は事前の登録が必要なので注意してください。
- カード利用状況の確認
- 利用限度額の変更
- カード利用の都度、メールで通知
0~200万円までで1日当たりの利用限度額を変更可能
前述の通り、りゅうぎんVisaビジネスデビットカードでは「1日当たりの利用限度額を変更可能」という特徴があります。0~200万円で希望額に変更できるため、利用状況などに応じてWebサービスで適宜変更してください。
デメリット
りゅうぎんVisaビジネスデビットカードには、以下のデメリットがあります。
- 年会費がかかる(無料になる条件あり)
- 1法人につき1枚までしか作れない
- 旅行傷害保険は付帯していない
- 付帯サービスは最小限
- キャッシュカード一体型は選べない
年会費がかかる(無料になる条件あり)
りゅうぎんVisaビジネスデビットカードは初年度の年会費は無料なのですが、2年目以降は1,000円の年会費がかかります。法人デビットカードの中には年会費基本無料のカードもあるので、それと比べると見劣りしてしまいます。
ただし、年間の利用額が10万円以上になると、翌年分の年会費が無料になります。1か月あたり約8,340円以上の利用で年間10万円を達成できるので、法人の決済であればさほど難しい条件とはならないでしょう。
1法人につき1枚までしか作れない
りゅうぎんVisaビジネスデビットカードは、1法人につき1枚までしか作成できないというデメリットがあります。法人の中で決済する人が多く、カードの利用頻度が高い場合だと、1枚のカードを使いまわすのは面倒に感じるかもしれません。
法人デビットカードの中には、1法人で々法人口座に紐づけされたカードを数枚発行できるカードがあります。この場合、決済する頻度の多い社員にそれぞれカードを渡しておくことで経費精算がスムーズに進みます。
りゅうぎんVisaビジネスデビットカードの場合、仮に琉球銀行に複数の法人口座を保有している場合であっても、1法人につき1枚までしかりゅうぎんVisaビジネスデビットカードを作成することができません。経費精算に際しては、その都度社員で同じカードを使いまわす必要があります。
旅行傷害保険は付帯していない
りゅうぎんVisaビジネスデビットカードには、国内外を問わず、旅行傷害保険が付帯していません。出張が多い法人の場合、この特徴は大きなデメリットに感じる可能性があります。
デビットカードの中には、クレジットカードのような海外旅行傷害保険や国内旅行傷害保険が付帯しているカードもあります。出張先での事故やトラブルの際の治療費や損害賠償などを補償してくれるため、安心して出張に出向くことができます。
残念ながら、りゅうぎんVisaビジネスデビットカードにはどちらの旅行傷害保険も付帯していません。必要な場合は別途、旅行傷害保険を契約しておく必要があります。
付帯サービスは最小限
りゅうぎんVisaビジネスデビットカードは、付帯しているサービスが最小限のものに抑えられています。豊富なサービスを利用したい場合、りゅうぎんVisaビジネスデビットカード以外のカードを選択すべきかもしれません。
デビットカードの中には、クレジットカードのような豊富なサービスが付帯しているものがあります。キャッシュカード機能がついていたり、特定のサービスの優待を受けられるなど、さまざまなサービスが挙げられます。
前述の通りりゅうぎんVisaビジネスデビットカードには旅行傷害保険は付帯しておらず、その他のサービスも限定的です。ほかのデビットカードやクレジットカードの付帯サービスと見比べてみて、実際の利用シーンで利便性が高いサービスがあればそのカードを選ぶべきかもれません。
キャッシュカード一体型は選べない
りゅうぎんVisaビジネスデビットカードは、キャッシュカード一体型のタイプを選択することはできません。
一般向けのりゅうぎんVisaデビットカードの場合、キャッシュカード機能が一体となっているタイプを選択できるのですが、法人デビットカードの場合はキャッシュカード一体型のタイプは選択できないのです。
キャッシュカードは別になるので、ATMから現金を引き出す場合は別途キャッシュカードを用意する必要があります。
琉球銀行(りゅうぎん)Visaビジネスデビットカードの評判・口コミ
りゅうぎんVisaビジネスデビットカードは、サービス開始してから間もないため、残念ながらネット上やSNS上でりゅうぎんVisaビジネスデビットカードに関する評判や口コミを見つけることができませんでした。
ビジネスデビットカードを作成・利用することにより、以下の感想を抱いている法人が多いことがわかっています。
- 多額の現金を持ち歩かなくてよい
- 法人口座があれば誰でも申し込める
- 銀行関連の取引手数料を削減できる
- 経費の処理漏れを防止できる
- 会計処理を自動化できる
- 経費を透明化できる
- 現金決済と比較して支払い手続きが簡単
- インターネットでの購買が便利
このように、法人の経費処理に関するさまざまなメリットを享受していることがわかります。
りゅうぎんVisaビジネスデビットカードを作成・利用することにより、これらの恩恵を受けられる可能性が高いのです。
琉球銀行(りゅうぎん)Visaビジネスデビットカードは審査不要
最後に、りゅうぎんVisaビジネスデビットカードが「審査不要で作成できる」ことについて解説します。
審査が不要な法人デビットカード
一般的に、法人クレジットカードを作成する場合、申し込みの後に「審査」を行います。これは、いわゆる「与信審査」というものであり、キャッシング等の金融商品の利用の是非を問うものです。
法人カードの場合、例えば以下の内容が審査対象となることが多いです。
- 法人の設立年数
- 法人の財務状況
また、場合によっては法人の代表者の信用情報が審査基準になる場合もあります。いずれにしても、審査を行う以上は審査に落ちる法人も出てくるということです。
カード会社によっては審査基準を明らかにしていないこともあるので、確実にカード作成の審査に受かることは難しいのです。
しかし、口座残高以上の決済ができず、決済時に即時引き落としが行われる形式のカードである法人デビットカードは、与信審査を必要としません。なぜなら、クレジットカードとは異なりキャッシングのような性質を持たないからです。
金融機関は、法人デビットカードに紐づけされている金額以上の決済が行われず、即座に口座から決済額を引き落とすデビットカードの作成においては、基本的に貸し倒れなどのリスクを考慮する必要が無いため、審査なしでデビットカードを作成しても問題ないのです。
りゅうぎんVisaビジネスデビットカードは、琉球銀行の法人口座を持っていることがカード作成の条件であるため、実質的に「琉球銀行に法人口座を作ることができる」ことが、りゅうぎんVisaビジネスデビットカードの作成条件だといえます。
設立年数や財務状況に自信がなく、法人クレジットカードの作成のハードルが高いと考えている法人にとって、審査不要のりゅうぎんVisaビジネスデビットカードは手軽に作成できるカードとなるでしょう。
申し込みに必要な書類
りゅうぎんVisaビジネスデビットカード作成に関しては、琉球銀行に法人口座を開設することが必須となります。琉球銀行の法人口座開設のためには、以下の書類を店舗窓口まで持参してください。
- 履歴事項全部証明書
- 組織図(ホームページ掲載も可能)
- 許認可証または公共料金の領収書、公共料金の契約書いずれか1通
- 来店者の公的な本人確認資料
提出する書類はすべて「原本」である必要があります。また、書類に有効期間の定めがある場合は有効期間内のもの、有効期間の定めがないものは6ヶ月以内に作成・発行されたもの、または確認日現在で有効なものである必要があります。
まとめ
審査不要でさまざまなメリットがあるりゅうぎんVisaビジネスデビットカードは、手軽に作れて経費処理をスムーズに進めてくれる優れたアイテムです。設立間もない法人や信用情報に自信が無い法人にとって、作成のハードルが低いカードとして役立ってくれることでしょう。
サービス開始間もないため、口コミや評判を集められなかったのが心残りですが、カードスペックを見れば使い勝手の良い法人デビットカードであることがわかります。
琉球銀行に法人口座をお持ちの法人、あるいはこれから法人口座を開設しようと考えている法人にオススメの法人デビットカードです。