1. ホーム
  2. クレジットカード(法人)の記事一覧
  3. 出光Bizカード/ワンのメリット・デメリットと詳細について
2019.05.06
1,481 views

出光Bizカード/ワンのメリット・デメリットと詳細について

2019年に入り、石油関連を取り扱う会社にとって大きな変化が発生しています。特に、シェ石油と出光興産が合併したのはセンセーショナルなニュースとして伝わったのは記憶に新しいところです。

そんな中でも、独自性を打ち出している出光は魅力的な存在ですよね。その出光が発行している出光Bizカード/ワンもオリジナル機能が充実しているのが特徴となっています。

ここでは、出光Bizカード/ワンの良し悪しについて紹介します。

出光Bizカード/ワンの特徴

出光では、大きく分けて3つのクレジットカードを発行しています。その中で、出光Bizカード/ワンはある特定のサービスステーションでのみ利用できる限定的なカードとなっています。

ここでは、出光Bizカード/ワンにおけるメリットとデメリットについて解説します。

メリット

出光Bizカード/ワンは店舗が限定されていることによって、様々なメリットがあるカードとなっています。具体的なメリットとしては、次のような項目が挙げられます。

契約価格で給油できる!

通常、サービスステーションでガソリンを給油する場合、リッターあたりの価格が提示されていて、その価格を適用して給油した分だけ支払う仕組みを採用しています。

ガソリン価格はサービスステーション外部に大きく表示されていることが多く、お得かどうかを把握してから利用するのが一般的です。他では、リッターあたりの価格から一定額を割引して利用できるクレジットカードなどもあり、その場合は通常価格よりお得に給油できます。

実は、出光Bizカード/ワンはある特定の出光サービスステーションでのみ発行できるクレジットカードであり、その店舗とカード発行時に取り決めた価格で給油することができます。

例えば、出光Bizカード/ワンを発行する際にリッター130円で契約すれば、表示価格がリッター133円であっても契約価格が適用されて、お得な金額での給油が可能となります。契約の対象は燃料油のみとなり、それ以外の商品については利用するサービスステーションの店頭価格が適用されます。

また、高速道路内のサービスステーションでは、ご利用サービスステーションの店頭価格となりますが、発行販売店が運営する高速道路内サービスステーションのみで利用可能です。

このように制限こそありますが、使い方次第でお得な価格で給油できるのが魅力的です。また、企業側にとっても原油価格の変動によって価格が乱高下することにより、毎月の経費見通しが立ちにくくなるわけですが、契約価格が適用されることによって見通しが立てやすいという利点もあります。

車両番号やドアNo別の利用可能商品が限定できる!

社員にクレジットカードを持たせる時に注意したいのが、カードの利用範囲が適切かどうかです。例えば、企業向けのクレジットカードであるのに、私的な利用をされてしまうというリスクもあります。

利用明細などをチェックすればある程度確認はできますが、巧妙に行われるとそのジャッジが難しくなります。そこで、なるべく利用範囲が限定できるカードであると経理担当者としても余計な手間を省くことが可能です。

出光Bizカード/ワンでは、そんなニーズを満たすようにカード裏面に車両番号やドアNoを刻印することができます。また、カード個別に利用できるサービスを限定することも可能です。

例えば、Aさんが利用するBという車両は、ガソリンの給油のみしか必要でないと判断すれば、出光Bizカード/ワンのカード表面の刻印にガソリンのみが設定されます。これによって、サービスステーションではガソリン給油のみ出光Bizカード/ワンによって支払いすることができます。

逆に言えば、オイル交換や洗車などのサービスは出光Bizカード/ワンによって決済することができません。また、車両番号も裏面に刻印されるので、例えAさんが運転していてもBという車両以外には出光Bizカード/ワンを使って給油できません。

この制限をかけることで、クレジットカードの適正利用を促すことができるので、大変便利なサービスであると言えます。

事業所別に経理管理が可能!

出光Bizカード/ワンならではの便利なサービスとして、一般契約だけでなく親・子契約を行える点が魅力的です。親・子契約とは、本社と子会社があって、子会社別に経理管理したい場合にそれぞれの子会社別に契約を交わすことによって経費管理を分けることができます。

より詳しく説明すると、メインとなる本社は一般会員・新契約会員用の申込を行い、口座振替案内も合わせて提出します。また、子会社と本社の子契約会員用申込書を提出します。

これによって、明細上は各子会社や事業部単位で分けることができますが、支払に関しては本社の口座で一元化することができます。契約次第ではより自由度の高い組み合わせで経理管理も可能となります。

他にも、車両別利用明細が発行されて、車両別に「利用日」「利用商品」「数量」「金額」「利用地区」が確認できるのも魅力的です。

利用明細書をインターネットで確認できる!

出光Bizカード/ワンは、紙明細書以外でもインターネット上で利用明細をチェックできる機能があります。初回のみ会員登録が必要となりますが、カード情報などの簡単な設定のみですぐに利用することができます。

Web利用明細の特徴として、締め日の3営業日後にインターネットで閲覧することができる点です。通常、締め日を過ぎてから紙明細が作成され、指定の住所に送付されるまで7日かかりますが、少しでも早く入手したい企業にとってWeb利用明細はスピーディーで使い勝手の良いものとなります。

Web利用明細は比較的どのクレジットカードでも利用できるものですが、出光Bizカード/ワンはならではの機能として親・子契約によって各フェーズ別で明細を閲覧できる範囲をコントロールできます。

例えば、親契約の場合はすべての子契約における明細を確認することができますが、子契約している支店の場合は自分の契約している範囲のみの明細しか確認できません。これによって、情報のコントロールを容易に行うことができるのが良いですね。

Web利用明細は、Web上での閲覧だけでなくダウンロードしてデータとして処理することもできます。社内で独自のフォーマットで経費管理されている場合は、一度ダウンロードして自社のフォーマットに加工して取り込むこともできるのです。

カードの紛失・盗難補償が付いている!

出光Bizカード/ワンはカード裏面に車両番号などを記載できたり商品もある程度限定することができますが、それでも盗難や紛失すると不正利用されるリスクがまったくないわけではありません。もし盗難されて不正利用されると、企業側にとっても損失となってしまいます。

出光Bizカード/ワンでは、万が一カードの紛失や盗難に遭ってしまった場合、専用窓口が用意されていて24時間年中無休で対応してもらえます。

すぐにクレジットカードの利用をロックすれば、被害を最小限に抑えることができます。同様のサービスを行っているカード会社はありますが、24時間年中無休の対応というところはほとんどなく、とてもありがたい体制が整っています。

締め日が2種類から選べる!

出光Bizカード/ワンでは、支払日は7日に固定されていますが、締め日に関しては20日または月末より選択することができます。少しでも早く締めたい場合があったり、毎月あるタイミングで出光サービスステーションを多く利用する企業の場合は、それも見越して最適な締め日を選択できるのが良いですね。

デメリット

出光Bizカード/ワンは独自のメリットが多い半面、デメリットも存在しています。主な出光Bizカード/ワンのデメリットとしては次のような項目があります。

出光の中でも特定店舗でしか利用できない

出光Bizカード/ワンは利用店舗が明確に限定されるので、例え同じ出光サービスステーションであっても出光Bizカード/ワンは利用できません。もし全国の出光サービスステーションで利用したい場合は、出光Bizカードプラスを選択する必要があります。

店舗を限定することができるのはメリットであり、デメリットにもなる可能性があることは理解しておく必要がありますね。他にも、出光Bizカード/ワンを発行する際には対象店舗に出向いて発行手続きする必要があり、少し面倒な印象があります。

契約価格の内容によってはお得感が薄れる

出光Bizカード/ワンは契約価格で給油することができるのですが、価格としてはほぼ現金価格と同様な内容となります。よって、特別お得になるわけではありません。

更に、原油価格の変動によっては契約価格よりも現金価格の方が低くなるケースもあります。その場合、契約を見直さないと割高になってしまうのです。

他のクレジットカードで見られる、リッター当たり○円引きという内容であれば、常に現金価格よりもお得に給油できますが、常に価格を把握して契約を見直す手間もかかります。

出光法人専用カードや出光Bizカードプラスとの重複申込は不可

支店や子会社などで、独自のカードを発行したい場合でも、出光Bizカード/ワンの子契約に入っていると他の出光法人専用カードや出光Bizカードプラスと重複して発行することができません。出光Bizカード/ワンはかなり制限の多いクレジットカードであるので、発行時点でどのカードが適切であるかを吟味してから発行する必要があります。

取り扱っていないサービスステーションがある

出光Bizカード/ワンは、残念ながらどの出光サービスステーションでも発行できるカードではありません。普段利用しているサービスステーションが取り扱っていなければ、発行することすらできません。

その場合、どの出光サービスステーションでも利用できる出光Bizカードプラスを視野に入れる必要があります。

法人カード選びとして出光Bizカード/ワンを比較

出光Bizカード/ワンは法人向けのクレジットカードになりますが、他にも同様の位置づけである法人カードが存在しています。では、他の法人カードと出光Bizカード/ワンではどのような違いがあるのでしょうか?

初めてのカード選びとして比較

初めての法人カードとして出光Bizカード/ワンを選択する場合、まずは審査に通過できるかどうかが気になりますよね。出光Bizカード/ワンにおける申込要件として、登記されている法人または個人事業主である必要があります。

また、個人事業主、設立3年以内、資本金300万円未満のいずれかに該当する場合、代表者が保証人になる必要があり、保証人も審査を受ける必要があります。これは、他のクレジットカードと比較しても厳しめの条件となっています。

但し、逆を言えば設立3年以内であっても出光Bizカード/ワンを発行することができることを意味しています。出光Bizカード/ワンのように、設立したタイミングに関係なく発行できる法人カードとして以下があります。

  • JCB一般法人カード
  • 三井住友ビジネスカード for Owners
  • アメリカン・エキスプレス・ビジネス・カード

以上のカードは、審査の難易度としても出光Bizカード/ワンとほぼ同レベルとなっています。

ステータス、年会費等の同レベルカードと比較

出光Bizカード/ワンは、契約した出光サービスステーションのみで使用できるハウスカードです。よって、他の用途では一切使用することができませんし、国際ブランドも付いていません。

更に、ステータスにカード自体のデザイン性の良さも含めれば出光Bizカード/ワンはかなり個性的で決してかっこいいカードではありません。その点からも、出光Bizカード/ワンはステータスとしては低いと言わざるを得ません。

出光Bizカード/ワンと同レベルのステータスを誇る法人カードとしては、次のようなものがあります。

  • シェルビジネスカード/SS専用カード
  • カーエネクスパートナーズJCBカ-ド/ハウスカード
  • SOLATO法人カード
  • エッソ・モービル・ゼネラルコーポレートカード

出光Bizカード/ワンは、年会費無料で利用することができますが、上記のカードではカーエネクスパートナーズJCBカ-ド/ハウスカードとSOLATO法人カードが年会費無料で利用可能です。その中で、総合的なサービスの質を考えれば、出光Bizカード/ワンの方が優れています。

出光Bizカード/ワンの基本情報データ

出光Bizカード/ワンの基本情報を紹介します。

・年会費:無料
・還元率:なし
・国際ブランド:なし(ハウスカード)
・利用限度額:100万円
・ガソリン価格:契約価格を適用
・追加発行できるカード:ETCカード、子カード
・締め日:20日、末日から選択可能
・支払日:7日払い
・申込条件:登記されている法人または個人事業主

まとめ

出光Bizカード/ワンは、契約価格で給油できたり、車両番号などをカードに登録でき、その車両で利用できる範囲をコントロールすることができる便利なカードです。一方で、特定の出光サービスステーションでしか利用できないのは諸刃の剣となる可能性もあります。

出光Bizカードには複数の種類がありますので、どのカードがベストであるかを鑑みて、出光Bizカード/ワンを発行するか否かを判断するようにしてください。

SNSにシェアして役立つ情報をみんなに広めよう!

関連する人気の記事