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ガソリンの支払いを行う際、どのような決済手段を利用していますか。
個人事業主や法人代表者の方は、クレジットカードを決済手段に選ぶ方が多いでしょう。
しかし、従業員の方へクレジットカードを配布するのは不正利用の心配があるでしょう。
「法人ガソリンカード/ETC協同組合」であれば、ガソリン料金の決済にのみ利用できます。
また、実質無料で使えること追加カードの発行料が無料であることなど多くのメリットがあるカードです。
この記事では、「法人ガソリンカード/ETC協同組合」を利用するときの良し悪しについて解説します。
法人ガソリンカードの特徴
「法人ガソリンカード/ETC協同組合」とはECT協同組合が発行するガソリンカードです。
「ECT協同組合」とは、中小企業の業務を支援するための組織です。ガソリンカード以外にもETCカードの発行を行なっています。
発行しているカードはどちらも審査が不要なので、新設会社でも申請すれば発行可能なのが魅力です。また、クレジットの機能はありませんが支払い方法は「後払い」となっています。
新設したばかりの会社は、資金繰りが厳しいことが多いです。そんな中、ガソリン代だけでも支払いを遅らせられるのはありがたいですよね。
さらに特筆すべきは「0円で利用できること」であることです。カード発行時に出資金として1万円を支払う必要はありますが、退会時に返金されます。カード発行料、利用料ともに0円で使い続けられるので普段仕事で車を使う方は是非利用したいカードです。
上記のように、ガソリンを利用するなら是非持っておきたい「法人ガソリンカード/ETC協同組合」。具体的なメリットやデメリットについて確認していきましょう。
メリット
「法人ガソリンカード/ETC協同組合」の具体的なメリットは下記になります。
・カード発行に審査が不要
・費用は後払い
・年会費、発行費ともに無料
・10枚以上の追加カードも可能
・利用するガソリンスタンドを選べる
・クレカ機能がないこと、明細で従業員の不正を防止
上記6つのサービスがビジネス上どのように役立つか、それぞれ詳しくご紹介します。
カード発行に審査が不要
冒頭でもお伝えした通り、「法人ガソリンカード/ETC協同組合」には発行の手続きに「審査」という工程がありません。
「法人ガソリンカード/ETC協同組合」の発行は以下の3STEPです。
①申請ページで申し込みフォームを記入
②必要書類の提出
③出資金(1万円)の入金
上記の工程を踏めば、新設したばかりの法人でもガソリンカードの発行ができます。
費用は後払い
「法人ガソリンカード/ETC協同組合」にはクレジット機能はありません。
利用用途は「ガソリンの費用の支払い」のみです。
しかし、カードを利用すると即座に口座から引き落とされるのではなく支払い方法は「当月月末締めの翌月月末支払い」となっています。
新設したばかりの会社の場合、資金繰りが厳しいことが多いです。
「法人ガソリンカード/ETC協同組合」であれば、ガソリン代の支払いは1ヶ月遅らせることができるので多少余裕ができるでしょう。
年会費、発行費ともに無料
「法人ガソリンカード/ETC協同組合」の発行には出資金の1万円のみがかかるだけで、年会費やカード発行費用は全て無料です。
また、出資金の1万円に関してもカード解約時に返金されます。
そのため、「法人ガソリンカード/ETC協同組合」は実質無料で利用できるガソリンカードなのです。
10枚以上の追加カードも可能
「法人ガソリンカード/ETC協同組合」は代表者だけでなく、従業員用のカードを複数枚発行できます。追加発行枚数の欄には「10枚以上」という欄もあるので、従業員が多い経営者の方へオススメです。
また、カード発行に手数料などは必要なく全て無料です。
他社では、追加カードの枚数に制限があったり、1枚発行するごとに発行料が必要なカードも多い中大量の枚数を無料で発行できるのは非常に魅力的ですね。
利用するガソリンスタンドを選べる
「法人ガソリンカード/ETC協同組合」は利用するガソリンスタンドを下記2店舗から選べます。
①ENEOS(エネオス) 全国で11000店舗
②出光 全国で4000店舗
カード発行時にはどちらかの店舗を選び、給油を行います。2社の利用はできないので注意しましょう。
利用会社を選ぶ際には、近隣のガソリンスタンドや普段利用するガソリンスタンドの会社を確認した上で選ぶと良いでしょう。
クレカ機能がないこと、明細で従業員の不正を防止
クレジットカードは便利ですが、従業員へ渡すのは不正利用などの懸念があり心配です。
しかし、「法人ガソリンカード/ETC協同組合」であれば利用用途は「ガソリンの給油料金」のみです。
さらに、後日下記の情報が記載された利用明細書が届きます。
①カードを利用した日時
②カードを利用した店舗
③給油を行なった車両ナンバー
上記の情報があれば、従業員が不正にガソリンを給油していたかどうかも分かります。
「利用用途が限定されていること」「後日詳細な明細書が届くこと」この2点があるので、従業員への配布も行いやすいでしょう。
デメリット
上記のように、様々なメリットがある「法人ガソリンカード/ETC協同組合」。しかし、メリットだけではなくデメリットもあります。
具体的なデメリットは下記になります。
・クレジット機能がないこと
・ポイント制度や割引がないこと
・利用できるガソリンスタンドが限られる
上記のデメリットについて解説していきます。
クレジット機能がないこと
冒頭でもお伝えした通り、「法人ガソリンカード/ETC協同組合」はクレジット機能がありません。
利用用途が「ガソリンの給油料金」のみであるため、「発行時に審査が不要」「従業員へ不正利用の心配なく配布できる」などメリットも生まれます。しかし、どうしても他の決済も含めてカード1枚で行いたいという方は「法人ガソリンカード/ETC協同組合」はオススメしません。
カードを複数所有することに抵抗がない方は、「法人ガソリンカード/ETC協同組合」でガソリンの経費を管理し、ガソリン以外の経費は別のカードで行うという利用方法をオススメします。
ポイント制度や割引がないこと
他社のカードの場合は、下記のような特典があります。
・利用するごとにポイントが加算され貯まったポイントで支払いを行える
・特定の会社の店舗であれば、ガソリン代を会員価格で利用できる
しかし、「法人ガソリンカード/ETC協同組合」はポイント制度やガソリンの割引がありません。カード利用料金が実質無料であるため、値引きが難しいと推測します。
給油時は「支払い、明細書の受け渡し、書類の管理」など様々な手間がかかります。日々の細々とした雑事だからこそ、うっかり忘れたり書類を無くす事も多いでしょう。
支払いをカードで管理するだけで、支払いはカードで行い、自動で明細書が届きます。
そのため、「法人ガソリンカード/ETC協同組合」を選ぶ際には「経費削減」が目的でなく給油時の「手間を省く」ことが目的である経営者の方へオススメします。
利用できるガソリンスタンドが限られること
「法人ガソリンカード/ETC協同組合」は「ENEOS(エネオス)」又は「出光」の2種類しかカードを選べません。上記2社で日本全国の多くの店舗をカバーしていますが、近隣にない方もいらっしゃるでしょう。
「法人ガソリンカード/ETC協同組合」のメリットは「支払い時の手間を無くすこと」です。
近隣店舗や仕事の経路で利用できる店舗がなければ、メリットは得られません。
カード発行時には、必ず仕事で利用する圏内に「ENEOS(エネオス)」又は「出光」の店舗があるか確認しましょう。
法人カード選びとして法人ガソリンカードを比較
様々なメリットがある「法人ガソリンカード/ETC協同組合」ですが、他のビジネスカードと比較してどうなのか気になりますよね。
今回は下記の視点で「法人ガソリンカード/ETC協同組合」を他のカードと比較し、評価していきます。
・初めてのカード選びとして比較
・ステータス、年会費等の同レベルカードと比較
では、確認していきましょう
初めてのカード選びとして比較
もし、ガソリンカードを作るのが初めてである場合下記の3点に注意しましょう。
①審査基準が厳しくない
②年会費が負担にならない
③利用する給油スタンドと提携している
上記の観点からオススメできるガソリンカードは以下2つです。
・シェルビジネスカード
・コスモコーポレートJCBカード
それぞれのカードに関して詳しく解説していきます。
シェルビジネスカード
「シェルビジネスカード」はJCBが発行するクレジット機能とガソリンカード機能を合わせ持つカードです。
最大の特徴として、利用金額によって最大18万円のキャッシュバックが受けられる点が挙げられます。また、クレジット機能とガソリンカード機能の使い分けが可能です。
代表者カードには2つの機能を付与し、従業員カードにはガソリンカード機能のみを付与するといった使い分けが出来ます。
特典を受けられる給油スタンドは「昭和シェルサービスステーション」です。
近隣や仕事の経路で「昭和シェルサービスステーション」がある方へオススメのガソリンカードです。
コスモコーポレートJCBカード
「コスモコーポレートJCBカード」はJCBが発行するクレジット機能とガソリンカード機能を合わせ持つカードです。
最大の特徴として「ポイント還元制度」がある点が挙げられます。
通常ガソリンカードにはポイント制度が付帯していないカードが多い中、この特典があるのは非常に魅力的です。
さらに、「ハウスカード」といってコスモ石油の給油スタンドで支払いを行えるガソリンカードの発行が何枚でも無料で発行可能です。
ハウスカードはクレジット機能を持たないため、従業員へ安心して配布できます。
多くの従業員が車で移動する経営者の方へ「コスモコーポレートJCBカード」の発行をオススメします。
ステータス、年会費等の同レベルカードと比較
「法人ガソリンカード/ETC協同組合」は年会費0円のガソリンカードです。
年会費が同等の他社ガソリンカードの場合、どのような特典があるのでしょうか。
今回は、以下2つのガソリンカードについて解説していきます。
・ENEOS BUSINESS
・出光法人専用カード
ENEOS BUSINESS
「ENEOS BUSINESS」とは、トヨタファイナンスが発行する年会費無料のガソリンカードです。クレジット機能はなく、ENEOSの給油決済にのみ利用できるカードとなっています。
最大の特徴として、ENEOSで給油する際にガソリンや軽油を契約価格で利用できる点が挙げられます。仕事柄長距離運転をされる方、多くの従業員が車で移動する会社などはガソリン代を安くできるのでカードを発行するだけで経費削減に繋がります。
また、追加カードの発行は何枚でも無料となっています。年会費無料で多数のカードを発行できるので多くの従業員を抱える経営者の方へオススメです。
出光法人専用カード
「出光法人専用カード」とは、出光が発行する年会費無料の法人向けガソリンカードです。
クレジット機能はなく、出光の給油センターの決済に利用できます。
最大の特徴として追加カードを99枚まで発行できる点が挙げられます。
カードは車の車両番号ごとに割り当てを行うため、どの車両がどれだけ利用されているかを利用明細で確認することが可能です。
近隣に出光の給油スタンドがある方、従業員へガソリンカードを配布したい方へオススメのカードです。
法人ガソリンカードの基本情報データ
・年会費:0円
・還元率: なし
・クレジット機能の有無:無し
・追加発行できるカード:ETCカード
・締め日:月末
・支払日:27日
・利用可能ガソリンスタンド:出光/ENEOS
・割引率:割引無し
・申込条件:20歳以上の法人代表者または個人事業主の方
まとめ
「法人ガソリンカード/ETC協同組合」は実質無料で利用できる、審査不要のガソリンカードです。
クレジット機能はありませんが、実質無料で利用できる点、支払い方法は「後払い」である点、新設会社でも容易に発行できる点、など多くのメリットがあります。
法人代表だけでなく、個人事業主の方も申請できます。移動手段として車を利用される方、従業員へガソリンカードの配布を考えている方、ガソリンだけでも支払いに猶予をもたせたい方は「法人ガソリンカード/ETC協同組合」の発行をオススメします。