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全国に多くの店舗があることで知られているエネオスは、様々なサービスを提供しており使いやすいサービスステーションです。特に、Tカードとの提携によってポイントもためやすい点も魅力となっています。
そのエネオスに関連する法人カードも多く種類があるのですが、その中でENEOS FC/Lカードはかなり個性的なかーどとなっています。では、ENEOS FC/Lカードとは一体どのような特徴のあるカードなのでしょうか?
ここでは、ENEOS FC/Lカードの良し悪しなどについて詳しく解説していきます。
ENEOS FC/Lカードの特徴
ENEOS FC/Lカードは、他のエネオス系カードと同様に基本的には全国のエネオスで使用できるクレジットカードとなります。ただ、その中で他のカードにはない個性的な機能も満載なカードとして有名です。
個性的な機能は、メリットにもなりますしデメリットとなる項目もあります。では、具体的にENEOS FC/Lカードはどのような特徴のあるカードなのでしょうか?
メリット
ENEOS FC/Lカードのメリットとしては、表示積載量4t以上の大型車両のみが利用できるカードである点です。従来の法人向けハウスカードでは、車両は特に問われずにどのような車両でも利用できるカードが一般的でした。
ENEOS FC/Lカードは表示積載量4t以上の車両のみが登録できるとあって、それに伴う様々なメリットもあるのです。具体的なメリットとしては、次のような項目が挙げられます。
契約価格で利用可能!
ENEOS FC/Lカードの最も特徴となるポイントとして、軽油、洗車、FC指定オイルについて契約価格で利用できる点にあります。ENEOS FC/Lカードを発行する際には、よく利用するサービスステーションで発行手続きが必要です。
発行手続きを行う際に、利用した場合の軽油、洗車、FC指定オイルについてサービスステーション側と取り決めることになります。もちろん、契約価格は基本的には現金での利用と比較して安く設定するのが一般的であり、よりお得に給油することができます。
他のハウスカードにおいても、契約価格での給油ができるものがありますが、ENEOS FC/Lカードならではの特徴としてFC指定オイルも対象となる点があります。
例えば、軽油の場合は契約価格ではお得感が薄れる可能性がある中で、エンジンオイルはさほど価格の上限はありません。よって、常にオトクな価格でエンジンオイルを交換することができるのです。
特に大型車両の場合はエンジンオイルの消費量も多いこともあり、更にお得となるわけです。
洗車の有無を設定できる!
ENEOS FC/Lカードでは、法人が所有する車両毎にカードを発行することが想定されますが、カード毎に洗車を購入する、しないを細かく設定することができます。頻繁に洗車が必要なカードの場合は購入する設定にすれば良いですし、洗車は不必要である場合は購入できない設定にすることができることを意味しています。
洗車はどうしても個人の裁量で実施要否の判断がブレるものですので、不必要な洗車をして余計な経費が発生する可能性がありますが、カード単位で制限をかけることでコントロールできる点も評価されています。
車両管理をサポートしてもらえる!
一般的なハウスカードでは、カードに車輌情報などを刻印することができます。これによって、例えば盗難などによって不正利用されるリスクを減少できますが、ENEOS FC/Lカードは一歩進んだ車両管理を行うことができます。
法人での希望に柔軟に対応することが可能で、最大3階層までの車両管理をフォローしてもらえます。3階層単位でカード毎の購入商品や金額などの明細が把握できる帳表を提供してもらえます。
更に、陸運局の車両登録番号の刻印だけでなく、独自で使用しているドアナンバー毎の利用明細も把握することができ、明細上でもチェック可能です。これによって、どの車両(誰が)どのようにカードを利用したかについて把握することが可能です。
一般的な社員は問題ないのですが、中には会社の経費で給油したり洗車するというケースも完全に否定できません。ただ、ENEOS FC/Lカードでは利用明細をチェックすれば不正利用された場合でも把握しやすいのです。
実際に不正利用した場合のチェックと共に、チェックできる体制があることを周知することで不正利用させないための抑止力としての効果も期待できます。その点で、ENEOS FC/Lカードは特に経理担当にとってはとてもありがたいカードであります。
FC看板掲示サービスステーションで利用可能!
契約価格型のハウスカードの場合、契約したサービスステーションだけで利用することができるのが一般的です。近くにしか移動することがなく利用するサービスステーションが常に一定である場合は良いのですが、長距離移動が必要な運送業の場合は移動先でサービスステーションを利用しなければならないことも多くあり、せっかくハウスカードを発行してもその恩恵を受けることができません。
その点で、ENEOS FC/LカードはFC看板掲示サービスステーションであればどこでも利用することができます。エネオスは全国に出店していますので、地方都市などに移動する際にもほぼ問題なく利用することができます。
利用できるサービスステーションは、エネオスのホームページから容易に検索することができるのも魅力的です。
検索ホームページ:https://www.noe.jxtg-group.co.jp/business/card/fc.html
盗難、紛失補償が付いている!
ENEOS FC/Lカードはカードレスでスマートに決済できるのが魅力的である半面、カードを紛失してしまった場合に不正利用されやすいリスクもあります。もちろん、カード単位で車両番号などを登録することが可能ですが、それでも完全に不正利用をガードできるわけではありません。
ENEOS FC/Lカードでは、仮に盗難や紛失してしまった場合でも、手厚いサポートを受けることができます。盗難や紛失して届出した日より前45日、後30日の計75日間において、上限20万円の補填を受けることが可能です。
これによって、より安心してカードを利用することができるのが良いですね。
支払い方法が自由に決めることができる!
ENEOS FC/Lカードが個性的である理由の一つに、利用代金のお支払いは法人とカード発行店で取り決めることができます。基本は一括払いとなりますし、支払日などもベースは決定しているのですが、その中で細かな点についてはある程度自由に取り決めできるのです。
利用代金のお知らせ(請求書、明細書)についてはカード発行店が届けることになっていて、カード会社は経由しません。その点もあり、ある程度自由度をもたせることができる理由の一つになっています。
支払日を2つから選択可能!
クレジットカードを利用している場合、支払日が自由に設定することができない点は不便に感じてしまうものです。特に、法人カードの場合は支払代金の額自体が大きくなってしまうので、支払日までに資金を確保しておかないと支払できない可能性もあります。
ただ、法人によって収入が入るタイミングが異なることもあり、そのタイミングとマッチしていないと困ることが多々あります。ENEOS FC/Lカードでは、その点も考慮して以下のパターンで支払日と締め日を設定することが可能です。
- 月末締め翌々月2日口座振替
- 20日締め翌月17日口座振替
最長62日の支払猶予となる点も魅力的で、資金調達に余裕をもって行えるENEOS FC/Lカードは経営者によってメリットの大きなカードです。
カード有効期間を自由に設定可能!
ENEOS FC/Lカードは、支払日だけでなくカードの有効期限も自由に設定することができます。具体的には需要家毎に2・3・4年から選択可能であり、更新月も自由に選択可能です。
例えば、頻繁にカードを利用する法人でカードの劣化が早く、頻繁に交換したいというニーズが有る場合、最短の2年を選択すれば2年サイクルで新しいカードに更新することができます。
逆に、車両の入れ替えなどもめったになく、なるべくカードの更新回数を減らしたいと考えている法人の場合は、最長の5年サイクルにすることもできるのです。
法人のニーズにマッチした設定ができるのは魅力的ですね。
デメリット
ENEOS FC/Lカードはメリットも多くありますが、デメリットも存在しています。主なデメリットには次の項目があります。
ガソリンの給油には利用できない
ENEOS FC/Lカードは軽油とFC指定オイルを契約価格で利用することができますが、注意したいのはガソリンは購入することができません。もし給油したい場合は、現金または他のカードで支払わなければなりません。
ENEOS FC/Sカードはガソリンも利用可能ですが、但し表示積載量4t未満の小型車両でのみ利用できるかーどですので、棲み分けができていると同時に、利用範囲がことなっているのです。もしガソリンをお得に給油したいと考えている場合は、ENEOS FC/Lカードは向いていません。
また、ENEOS FC/Lカードは洗車の支払も可能なのですが、料金はサービスステーションの通常価格が適用されます。全国で同一価格で利用できる反面、デメリットも大きいという点は把握しておきましょう。
ポイントが付与されない
ENEOS FC/Lカードでは、クレジットカードの利用で得ることができるポイントなどは付与されることはありません。もちろん、Tカードの提示でポイントは得ることはできるのですが、ポイントの2重取りなどはできないのは不便に感じます。
エネオスのどのサービスステーションでも利用できるわけではない
ENEOS FC/Lカードは、エネオスのどのサービスステーションでも利用できるわけではありません。あくまでも、FC看板掲示サービスステーションでのみ利用できるという点に注意が必要です。
メリットで紹介したとおり検索も容易に行なえますが、トラブルなどが発生して急にサービスステーションを利用したい場合に近くに対象店舗がないというリスクもあるということを意味しています。
法人カード選びとしてENEOS FC/Lカードを比較
ENEOS FC/Lカードを法人カードとして利用する場合、他にも類似する法人カードは存在しています。如何にENEOS FC/Lカードが他のカードに勝っているカードであるかを把握してから発行することが重要です。
では、ENEOS FC/Lカードと他の法人カードにはどのような違いがあるのでしょうか?
初めてのカード選びとして比較
ENEOS FC/Lカードを初めての法人カードとして利用する場合、発行できるかどうかが気になります。ただ、ENEOS FC/Lカードはあくまでもハウスカードでありクレジットカード機能はありません。
よって、与信審査などの細かな審査は行われず、近くのサービスステーションで申込めば発行可能です。また、18歳以上であれば誰でも発行できる点も魅力的です。
ENEOS FC/Lカードのように発行しやすい法人カードには以下があります。
- ENEOS BUSINESS
- 法人ガソリンカード/ETC協同組合
- 出光法人専用カード
- 宇佐美ビジネスカード
- コスモ コーポレートハウスカード
これらのカードはすべてハウスカードとなりますが、ENEOS FC/Lカードのように大型車両にのみ限定しているカードではありません。
ステータス、年会費等の同レベルカードと比較
ENEOS FC/Lカードはハウスカードであり、国際ブランドなどは付帯していませんので、残念ながらカードのステータスとしては決して高いものではありません。また、大型車両に限定されるというニッチなカードですので、独自の存在と言えます。
その中で、ENEOS FC/Lカードと同等なステータスとなっている法人カードとしては、次が該当します。
- カーエネクスパートナーズJCBカ-ド/ハウスカード
- シェルビジネスカード/FUELカード
- コスモ コーポレートハウスカード
ENEOS FC/Lカードは発行手数料、年会費が無料となっていますが、上記のカードも同条件となっています。ただ、ENEOS FC/Lカードだけはガソリン給油では利用できないという点は劣っていると言わざるを得ません。
ENEOS FC/Sカードと比較
ENEOS FC/Lカードと類似したカードであるENEOS FC/Sカードとの違いとして、次のようにまとめることができます。
ENEOS FC/Sカード | ENEOS FC/Lカード | |
対象車両 | 表示積載量4t未満 | 表示積載量4t以上 |
購入可能商品 | ガソリン・軽油・洗車・FC指定オイル | 軽油・洗車・FC指定オイル |
他の項目については、特に大きな違いはありません。
ENEOS FC/Lカードの基本情報データ
ENEOS BUSINESSの基本情報を紹介します。
・年会費:無料
・還元率:なし
・国際ブランド:なし(ハウスカード)
・利用限度額:20万円(カード当たり)
・ガソリン価格:ガソリンの支払は不可
・追加発行できるカード:なし
・締め日:末日払い、20日払いから選択可能
・支払日:2日、17日払いから選択可能
・申込条件:18歳以上で表示積載量4t以上の車両がある法人、個人事業主
まとめ
ENEOS FC/Lカードは、表示積載量4t以上の車両を保有している法人などが発行できる、かなり個性的なカードです。ガソリン給油の支払に利用できないのが致命的ですが、逆にエンジンオイルを契約価格で利用できるのは魅力的です。
また、車両毎に細かく利用明細をチェックできますので、経費管理しやすいカードとしておすすめです。