- カテゴリー
特に販売などを手がける企業にとって、営業活動で車を利用されるケースが多いですよね。車での移動においてガソリンスタンドを利用する機会が多くなりますが、そこでお得かつスマートに給油できると非常に便利なものです。
その意味で、ENEOS BUSINESSは全国に数多くあるエネオスのガソリンスタンドをお得に利用することができるカードとしておすすめできます。また、他にもメリットが多く存在しているのも利点です。
ここでは、ENEOS BUSINESSの良し悪しについて詳しく解説していきます。
ENEOS BUSINESSの特徴
ENEOS BUSINESSは、全国のエネオスで使用することに特化したクレジットカードです。それだけ聞くとメリットがなさそうに感じるのですが、実際には多くのメリットがあります。
では、ENEOS BUSINESSにはどんなメリットとデメリットが有るのでしょか?
メリット
ENEOS BUSINESSのメリットとしては、エネオスを頻繁に利用される方にとって非常に多くの恩恵がある点があります。具体的には、次のようなメリットがあります。
ガソリンと経由は契約価格で利用できる!
ENEOS BUSINESSの最大のメリットとして、ある特定のサービスステーションと契約した価格で給油ができる点です。
一般的にガソリンを入れる場合は、現金の方がオトクなケースが多いですが、特定のクレジットカードで支払う場合は一般的な価格より割引となって給油ができます。
例えば、レギュラーガソリンが1リットル150円であった場合、特定のクレジットカードを利用すれば2円引きの1リットル148円で給油することができる、となるケースが大半です。ENEOS BUSINESSの場合は事前に利用頻度の高いガソリンスタンドと事前に価格交渉して、その価格で給油できるのです。
対象となるのはENEOSハイオクガソリン・レギュラー、軽油となります。カード発行を申し込んだサービスステーションを運営しているカード発行店との契約価格によって、全国のエネオスステーションで給油が可能です。
ここで注意したいのは、カード発行店以外のサービスステーションで給油した場合は、契約価格が適用されないことがある点です。ガソリン価格は都道府県によって大きく異なりますが、価格が高いエリアでENEOS BUSINESSの契約価格は適用されない場合があります。
他にも、大きな原油価格の変動によって、契約価格が見直される可能性があります。更に、高速道路内のサービスステーションを利用する場合には、契約価格は適用されません。
このように制限がありますが、一般的な傾向として契約価格は現金価格もしくはそれ以下で給油することができます。比較的近距離で頻繁に車を利用される企業で、特定のサービスステーションを利用することができれば経費節減することができる便利なクレジットカードです。
給油以外のサービスにおける支払にも利用可能!
ENEOS BUSINESSでは給油のみが契約価格で利用することができますが、サービスステーションで提供されている他のサービスにおける支払にも利用することができます。例えば、洗車やオイル交換などが該当します。
社有車がきれいかどうかは意外と他の企業でもチェックされるものであり、営業先に汚れた車で訪問するだけで悪い印象を与える可能性があります。その点で常に洗車を行ってきれいな状態をキープしたいものです。
そこで、ENEOS BUSINESSを利用することで洗車の支払いを行うことができるのはとても便利ですね。特に頻繁に洗車したり長距離の走行が多くオイル交換頻度が高い場合や、高額な支払を必要とする場合は、キャッシュレスで支払いできるENEOS BUSINESSはとても便利ですね。
特定車種でカード発行できる!
企業向けのクレジットカードの場合、業務上の必要経費なのか個人で利用したものかが把握できない可能性があります。特に、給油の場合はプライベートのマイカーに給油しても「ガソリン給油」という記録しか残らないので、適正な利用なのかが把握できません。
ENEOS BUSINESSではそのような心配は不要で、車両番号やガソリンや経由の種類を限定してカードを発行できます。例えば、Aさんの専用社有車となっているBという車があれば、そのBという車の車両番号や給油するガソリンの種類を限定したクレジットカードを発行でき、利用明細にも車両番号が記載されます。
走行距離と給油の記録を照合すれば、適正に利用されたものであるかが把握できますので、不適切な利用を制限することができます。また、車両別にクレジットカードを発行できることによって、クレジットカードの受け渡しなどの手間も簡素化できます。
追加カードの発行は年会費が無料ですので、気軽に発行できる点も評価できます。
個人事業主でも発行可能!
ENEOS BUSINESSの申込基準としては、企業だけでなく個人事業主でも申込み可能です。個人事業主でも車を利用して営業や配送などをされるケースがありますが、ENEOS BUSINESSによってお得な価格で給油することができます。
盗難や紛失補償が付いている!
全国のエネオスサービスステーションでキャッシュレスで給油できる便利なカードである一方、仮に盗難や紛失によって不正利用されると非常に大きな損害が発生しかねません。そこで、ENEOS BUSINESSではカード発行と同時にカード盗難保険と紛失補償が自動で付帯します。
もし盗難によって不正に利用された場合、特別な場合を除いて紛失や盗難の届けを提出した日から60日前まで遡って、それ以降の損害額を補償する内容となっています。届けを提出する手間はありますが、紛失によるリスクを最小限に抑えることができる点が魅力的です。
WEB明細照会サービスが利用できる!
経理担当者にとって、クレジットカードの利用履歴の管理はかなり面倒な作業ですよね。ENEOS BUSINESSではWEB明細照会サービスを利用することができるので、管理を容易にできるのが魅力的です。
WEB明細照会サービスはENEOS BUSINESSを利用されている方であれば誰でも利用できるサービスで、登録もカード情報などの簡単な設定で利用することができます。
WEB明細照会サービスでは、請求金額・利用明細(利用日・利用金額・利用店舗等)を過去13か月分まで確認することができます。利用明細については、WEBからダウンロードすることが可能で、自身で保存や加工することができます。
よって、自社のフォーマットに容易に落とし込むことも可能です。直近の利用明細については、20日締めの場合は当月29日頃、末日締めの場合は翌月14日頃からチェック可能です。
ここで注意したいのは、あくまでも締め日以降に支払確定金額をチェックできる点です。確定した後は支払い方法などを変更することができませんので注意が必要です。
それでも、過去13か月分まで確認できるなど確定申告などのデータも容易に入手できるのが良いですね。
締め日と支払日を選択できる
ENEOS BUSINESSでは締め日と支払日について以下の2種類が選択可能です。
- 毎月末日締め、翌々月2日口座引き落とし
- 毎月20日締め、翌月17日口座引き落とし
但し、ENEOS BUSINESS ETCカードの場合は1.の締め日は5日、翌月2日口座引き落としとなります。それでも、資金の動きに合わせて2種類から洗濯することができる点は良いですね。
デメリット
ENEOS BUSINESSはメリットがある一方で、デメリットも比較的多いカードとなっています。具体的なデメリットは次のような項目となります。
場合によっては給油価格が割高になることもある
ENEOS BUSINESS最大のメリットは契約価格で給油できるという点がありますが、これは諸刃の剣となって逆に割高になることがある点です。例えば、ガソリン価格が高い時に契約して、その後に価格が下落した場合、通常価格よりも割高な価格が適用されることがあります。
もちろん、大きな変動があった場合には契約見直しされるのですが、損する可能性も十分高いことは認識しておく必要があります。また、フルサービスよりもセルフの方がお得に給油できますが、契約価格の場合はセルフスタンドの価格で給油できません。
利用するシーンやガソリン価格などを総合的に判断して利用する必要がある点には注意が必要です。
ETCカードの場合は年会費が必要
車を利用する場合は、給油だけでなく高速道路の料金支払いも同時に行いたいですよね。そんな時に、ETCカードがあればお得な料金で高速道路を利用でき、キャッシュレスで支払できるのが良いですね。
ENEOS BUSINESSにおいても、ETCカードを発行することができます。これによって、更にカーライフが充実することは間違いないのですが、年会費が500円かかる点が難点です。
頻繁に利用して500円以上のメリットがあればよいですが、発行枚数も多くなると各カードで年会費が計上されていくことになります。
ポイント制度がない
クレジットカードでは利用金額に応じてポイントが還元されるケースが大半です。また、エネオスはTカードと提携しており、200円に1ポイントを貯めることができます。
よって、ポイントの2重取りも可能なのですがENEOS BUSINESSではポイント還元サービスはありません。支払時にTカードを提示すればTカード分のポイントは獲得できますが、クレジットカード分のポイント付与はありませんので注意してください。
申込手続きが若干面倒
ENEOS BUSINESSでは、インターネットからカード発行申し込みを行うことができません。一般的なクレジットカードではほぼすべての手続きをインターネット上で完結させることができるのと比較すると、面倒な印象があります。
また、単にカード発行だけでなくENEOS BUSINESSでは各サービスステーションにおいて契約価格の交渉も行う必要があります。一部サービスステーションではカード発行手続きに対応していない場合もあり、その場合は近隣の他のサービスステーションまで出向く必要があり、更に手間がかかります。
法人カード選びとしてENEOS BUSINESSを比較
ENEOS BUSINESSの他にも、数多くの法人クレジットカードがあります。ここまではENEOS BUSINESSにおける特徴を紹介してきましたが、他の法人カードと比較した上での魅力などを紹介します。
初めてのカード選びとして比較
ENEOS BUSINESSのメリットとして個人事業主でもカード発行が可能と紹介しましたが、特に初めてクレジットカードを発行される場合には、申込条件が比較的幅広くて発行しやすいものであるかが気になります。
ENEOS BUSINESSはトヨタファイナンスが発行していて、申込対象者は個人事業主もしくは法人が対象であり、会社設立後2年以上という条件はありますが比較的発行しやすいカードであります。ENEOS BUSINESSと同程度の発行しやすいカードとしては、次のカードがあります。
- ライフカードビジネスライト
- ビジネクスト・法人クレジットカード
- UC法人カード
ENEOS BUSINESSは、支払い方法として一括払いしか設定されていません。初めてカードを利用する場合、どうしても利用しすぎてしまうという事があるので、その場合は少し不便に感じるカードと言えます。
先に紹介したカードと比較すると、ライフカードビジネスライトとUC法人カードは分割払いやリボ払いに対応していますが、ビジネクスト・法人クレジットカードは対応していません。よって、ENEOS BUSINESSはビジネクスト・法人クレジットカードと似た位置づけのカードと言えます。
ステータス、年会費等の同レベルカードと比較
ENEOS BUSINESSはステータスという観点で見ると、空港のラウンジを利用できるサービスはありませんし、カードを持っているだけでも得ることができるお得な特典も用意されていません。
比較的カードも発行しやすいこともありますし、年会費もETCカードを除けば手数料と合わせても無料です。その点で、残念ながらステータスという点では見劣ってしまうのが事実です。
ENEOS BUSINESSと同程度のステータスとなっている法人カードとしては、次が該当します。
- シェルビジネスカード
- エッソ・モービル・ゼネラルコーポレートカード
- キグナスオブリカードα
以上のカードにはガソリン価格がお得になるだけでなく、他にも特典が付与されていますので、ENEOS BUSINESSはどうしても見劣ってしまうのは事実です。
ENEOS BUSINESSの基本情報データ
ENEOS BUSINESSの基本情報を紹介します。
・年会費:無料
・還元率:なし
・国際ブランド:なし(ハウスカード)
・利用限度額:20万円(1車両あたり)
・ガソリン価格:契約価格を適用
・追加発行できるカード:ETC
・締め日:末日払い(ETCカードは5日)、20日払いから選択可能
・支払日:2日、17日払いから選択可能
・申込条件:業歴2年以上(団体・個人事業主を含む)
まとめ
ENEOS BUSINESSは一見すると便利に見えるのですが、契約価格の設定次第では残念ながら現金価格よりも割高になる可能性を秘めているカードです。よって、契約するタイミングなどをしっかりと見計らう必要があります。
他にも、ENEOS BUSINESSではガソリン価格がお得になる以外のサービスはありません。年会費は無料ですので、普段エネオスのサービスステーションを利用していて、他のサービスの恩恵を不要と割り切って利用する場合には、有益なカードと言えます。